ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
ハッジャージ・イブン・ユースフ
al-Ḥajjāj ibn Yūsuf al-Thaqafī
[没]714.6. ワーシト
初期イスラム,ウマイヤ朝の軍人,政治家。アラブのサキーフ族出身。ウマイヤ朝カリフ,アブドゥル・マリク (在位 685~705) にその才能を買われ,第2次内乱鎮圧に活躍して僭称カリフ,アブドゥッラー・イブヌッ・ズバイルを倒した。 694年からイラクの総督となり,702年にはワーシトの町を建設してシリア軍を率いてそこに駐屯し,イラクのアラブ戦士を押えた。イラクおよびその東方すべての総督として帝国の半分を支配し,領土の拡大,農耕地の整備,運河の開発,官僚,軍人の育成に実績をあげた。またイラク最初の銀貨の鋳造,アラビア文字の改良などは彼の功績とされる。
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