ムハンマド・イブン・アブドゥル・ワッハーブ(その他表記)Muḥammad Ibn `Abd al-Wahhāb

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ムハンマド・イブン・アブドゥル・ワッハーブ
Muḥammad Ibn `Abd al-Wahhāb

[生]1703. ウヤイナ
[没]1792
アラビアのイスラム復古主義者。ワッハーブ派 (→ワッハーブ派運動 ) の祖。メジナで学んだのち,バスラバグダード,さらにイラン各地を遊学してイブン・ハンバルの立場に転向し,イブン・タイミーヤの思想の継承者となった。「コーランと預言者のスンナに帰れ」という教えは,ダルイーヤ地方の豪族イブン・サウード家の支持を受けてからワッハーブ派運動として発展し,この運動はやがて中部アラビア,東北アラビアを制してワッハーブ王国の成立をもたらした。

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