もぐら打ち(読み)もぐらうち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「もぐら打ち」の意味・わかりやすい解説

もぐら打ち
もぐらうち

田畑を荒すもぐらの害を除こうとする呪術行事。もぐら送り,もぐら追いなどともいわれ,日本全国に広く分布する。小正月または節分に行われる子供中心の行事で,なまこに糸をつけて庭を引回すところ (仙台地方) ,畑の上を槌に縄をつけて引回すところ (新潟地方) ,あるいは竹竿の先にわらづとをつけて地面をたたいて回るところ (九州地方) など,その内容は地方によってさまざまである。

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世界大百科事典(旧版)内のもぐら打ちの言及

【モグラ(土竜)】より

…西日本で亥子(いのこ)といって十月亥の日に餅をついて農神に供え,子どもたちが円形の石に縄をかけて多くの枝縄をつけ,歌をうたいながらこの縄を同時に引いて石をもち上げては落とし,これで地を打ってモグラをおどすのはモグラの跳梁(ちようりよう)を防ぐ呪法の儀礼化である。東日本では10月10日を十日夜(とおかんや)と呼んでわら束を固く巻いて子どもたちがその一端をもって地面をたたいてまわり,あるいはモグラ打ち,わら鉄砲などといって土を打つ音を高く響かせるのも同様の意味をもっている。【千葉 徳爾】
[西洋]
 モグラは西洋では盲目の象徴であり,アリストテレスも獣のうち視覚を欠いている唯一の例と《動物誌》に特記している。…

※「もぐら打ち」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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