改訂新版 世界大百科事典 「モットル」の意味・わかりやすい解説 モットルFelix Mottl生没年:1856-1911 オーストリアの指揮者。ウィーン音楽院で指揮と作曲を学ぶ。1876年バイロイト祝祭劇場のこけら落しで《ニーベルングの指環》初演にあたり,ワーグナーの補助指揮者を務め,以来熱烈なワーグナー・ファンとなる。1881-1903年カールスルーエ宮廷歌劇場指揮者を務め,ワーグナーの楽劇すべてを上演したほか,ベルリオーズなどのオペラを紹介した。ワーグナー指揮者として,バイロイト,ロンドン,ニューヨークで活躍,03年ミュンヘン宮廷歌劇場音楽総監督に就任した。作曲も行ったが,現在ではグルックのオペラの有名な旋律を編曲した《舞踊組曲》が,たまに演奏されるにすぎない。執筆者:岩井 宏之 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by