モノステアリン

化学辞典 第2版 「モノステアリン」の解説

モノステアリン
モノステアリン
monostearin

glycerol monostearate.C21H42O4(358.56).グリセリンモノステアラートともいう.工業的には,ステアリン酸過剰グリセリンとを加熱エステル化したのち,溶剤分別法または分子蒸留により精製する.ワックス状固体.水に不溶,熱時有機溶媒に可溶.厳密には,非対称のα-モノステアリンと対称のβ-モノステアリンがある.】α-モノステアリン(α-monostearin):グリセリンのモノイソプロピリデン体をステアリルクロリドでエステル化後,部分加水分解してつくる.3種類の多形結晶(融点74,79,81.5 ℃)がある.光学活性体(左旋性,-3.58°(ピリジン))もつくられている.【】β-モノステアリン(β-monostearin):α,α′-ジベンジルグリセリンをアシル化後,加水素分割してつくる.融点74.4 ℃.1.4470.食品や香粧品の添加剤・乳化剤,医薬品の分散剤などに用いられる.毒性はない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android