普及版 字通 の解説
10画
[字訓] くむ・とる・おさえる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は邑(ゆう)。〔説文〕十二上に「抒(く)むなり」とあり、酌みとることをいう。〔詩、小雅、大東〕「維(こ)れ北には斗るも 以て酒漿(しゆしやう)をむべからず」とみえる。
[訓義]
1. くむ、くみとる。
2. とる、ひく。
3. おさえる、しりぞく。
4. 揖(ゆう)と通じ、こまねく。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 水久牟(みづくむ)〔名義抄〕 クム・ムタリ・オボツカナシ・カシコマル・カヂ 〔字鏡集〕 ヲス・カケ・クム・トル・タム・ヲボツカサモ
[語系]
・揖ipは同声。(吸)・翕xip、汁tjipなどと声義近く、水液のものをジャプジャプとくみあつめる意の語。もと形況の語であろうと思われる。
[熟語]
鬱▶・盈▶・掬▶・酌▶・取▶・損▶・退▶・注▶・慕▶
[下接語]
敬・・謙・降・採・奨・推・損・簸
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報