日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラ・マルファ」の意味・わかりやすい解説
ラ・マルファ
らまるふぁ
Ugo La Malfa
(1903―1979)
イタリアの政治家。シチリア出身。第二次世界大戦以前に「正義と自由」派系統の反ファシストになり、1942年行動党創設に参加。翌1943年、同党執行部に入り、国民解放委員会(レジスタンス組織)の党代表となる。ローマ解放後バドリオからボノーミへの政権交替(1944年6月)の立役者。終戦直後のパルリ内閣(1945年6月成立)では運輸相を務める。1946年行動党の分裂後パルリとともに民主共和党を結成するが、同党は1948年に共和党に合流した。1946年以来デ・ガスペリ、ファンファーニ、モーロなどの諸政権に主として経済・通商関係の閣僚として入閣する。1953年以来、左展開の推進者であったが、1960年代と1970年代を通じて中道左派政権のキャスティング・ボートを握る共和党代表として、また経済通として重要な役割を演じた。1965年以降終生党書記長の地位にあった。
[重岡保郎]