ランチョウ特別市(読み)ランチョウ(英語表記)Lanzhou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランチョウ特別市」の意味・わかりやすい解説

ランチョウ(蘭州)〔特別市〕
ランチョウ
Lanzhou

中国西北地方,カンスー (甘粛) 省の省都。5つの市区とヨントン (永登) ,カオラン,ユイチョン (楡中) の3県から成る。ホワントー (黄土) 高原西端部の盆地にあり,ホワン (黄) 河が市街地を貫流する。漢代の金城郡で,隋で蘭州となった。古くから華北と西北地方,西南地方を結ぶ交通の要衝であった。ロンハイ (隴海) ,ランシン (蘭新) ,パオラン (包蘭) ,ランチン (蘭青) の諸鉄道の分岐点であり,幹線道路も放射状に隣接する各省に通じている。また石油精製,石油化学工業を中心に,機械,毛紡織,原子力など各種工業の立地する総合工業都市である。地下資源が豊富で,パイイン (白銀) には大型の銅山があり,硫黄産出する。アーカンチェン (阿干鎮) ,ヤオチエ (窯街) に炭田がある。ヨントン県では石膏を産出。西北地方の科学技術研究の中心地でもあり,ランチョウ大学をはじめ氷河凍土研究所,砂漠研究所などの研究機関,教員養成大学,各種専門学校などがある。ホワン河の中州にある雁灘公園や近郊の白塔山,五泉山公園など史跡,名勝も多い。人口 262万 4353,うち市区人口 161万 7770 (1990) 。

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