日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルーロー」の意味・わかりやすい解説
ルーロー
るーろー
Franz Reuleaux
(1829―1905)
ドイツの工学者。アーヘン近郊のエシュワイラーに生まれる。1850年カールスルーエ工業学校、1852~1853年ベルリンとボンの大学で学ぶ。1856年スイス連邦工業学校教授、1864年ベルリンの工業学校教授、1867年同校校長となった。1875年、機械の運動についての理論的な研究書『理論運動学』を著した。彼は、個々の機械を力学的に分析する伝統的な「機械学」とは異なって、実際の機械の運動のタイプを分類し、種々の機械的メカニズムを幾何学的レベル(キネマティーク)で整理した。この立場は、18世紀後半のフランスのモンジュやアシェットJean N. P. Hachette(1769―1834)、イギリスのウィリスRobert Willis(1800―1875)を経てルーローが集大成した。
[高山 進]