ろう管蓄音機(読み)ろうかんちくおんき(その他表記)phonograph

翻訳|phonograph

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ろう管蓄音機」の意味・わかりやすい解説

ろう管蓄音機
ろうかんちくおんき
phonograph

ワックスを材料とする中空式円筒に,ホーンの根もとの振動板に取付けた針で,凹凸の溝をつけて音を記録し再生する蓄音機。 1890年アメリカで市販された。それまでの蓄音機はエジソン発明による銅の円筒にスズ箔を巻いたもの,G.ベルの発明によるワックスで包んだ円筒形厚紙レコードとするものであった。ろう管式はこれらに比べて音質は非常に改善されたが,複製は不可能で,もっぱらニッケル貨幣を入れて聞く自動蓄音機として利用され人気を博した。 94年硬質ゴムのディスクレコードが市販され,次第に現在の形式に進歩したが,ろう管は相当長い期間使われた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む