日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワッゲルル」の意味・わかりやすい解説 ワッゲルルわっげるるKarl Heinrich Waggerl(1897―1973) オーストリアの小説家。両大戦間の代表的郷土文学作家。貧しい大工の息子としてバートガスタインに生まれる。ハムスンの影響を強く受けた開拓農民小説『パン』(1930)の成功で一躍注目を浴びた彼は、小説『主(しゅ)の年』(1933)で農民のバロック的なカトリシズムの秩序世界を表現し、独自の文体を確立し、1934年オーストリア国家大賞の第1回受賞者となる。[鈴木隆雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例