アトイヤ岬(読み)あといやみさき

日本歴史地名大系 「アトイヤ岬」の解説

アトイヤ岬
あといやみさき

国後くなしり島の北東端に位置する岬。安渡移矢あといや(大正一一年測量、平成四年資料修正五万分一地形図)、阿吐江也岬(輯製二十万分一図)とも記される。国後水道を挟んで択捉えとろふ島のベルタルベ岬を望み、その間の距離は約二四キロ。松浦武四郎は「此処当島の東北の詰なり。地形鳥の喙のごとく差出たる処なり。酉亥向にして此岬ニ又一大奇岩有。色赤紫色を帯て、嵯峨として海中ニ突出す。アトイヤ 訳而物の差出たるはてなるよし」と記す(「蝦夷日誌」三編)。一七九九年(寛政一一年)初め頃からエトロフ島への往返のためアトイヤに旅宿所が置かれていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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