北方四島で最北に位置する最大の島。面積は約3180平方キロメートルで北方領土の63%を占める。人口は約6400人。島を実効支配するロシアがインフラ整備と軍備増強を進める。2016年に新型地対艦ミサイル「バスチオン」(射程300キロ以上)が配備され、18年には最大集落の
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南千島諸島の北端に位置し、幅約二二キロの
択捉島の先住民は国後島と同様北海道アイヌの同族で、漁労・狩猟を生業としながら定住の生活を営んでいた。それゆえ北千島の島々を移動しながらもっぱら海獣猟に従事し、半地下式の住居を作っていた千島アイヌとは生活や風俗慣習にかなりの相違がみられ、言葉にもいくらかの差異があった。
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北海道東部、根室半島東端にある納沙布(のさっぷ)岬の北東110キロメートルにある島。南西は国後(くなしり)水道を隔てて国後島に臨み、北東は択捉海峡を隔てて得撫(ウルップ)島以北の千島列島に連なる。長さ203キロメートル、最大幅30キロメートル、面積3182.65平方キロメートル。火山が多く、最北端に神威(かむい)岳(1322メートル)、中北部に北散布(ちりっぷ)山(1561メートル)、西部に単冠(ひとかっぷ)山(1566メートル)、その西に阿登佐(あとさ)岳(1206メートル)などがある。また南西部の萌消(もえけし)湾は沈水カルデラ、南端のベルタルベ山(1221メートル)は新しい円錐(えんすい)火山であるなど、火山地形の宝庫で、活火山も多い。海岸線は海食崖(がい)が続き、屈曲は少ないが、紗那(しゃな)、単冠湾などの錨地(びょうち)がある。第二次世界大戦前の紗那測候所によれば、月平均気温は2月零下6.9℃、8月15.5℃、年平均気温は4.2℃で、年降水量は約1000ミリメートル。冬の季節風はきわめて強く、夏には濃霧の日が多い。地表はエゾマツ、トドマツ、カンバ類、ミズナラ類、下生えはササが覆っている。サケ、タラ、カレイ、タラバガニなどの漁獲がある。
1786年(天明6)最上徳内(もがみとくない)が探検、1798年(寛政10)近藤重蔵(じゅうぞう)が探検して「大日本恵登呂府」の標柱を立てた。翌年、高田屋嘉兵衛が航路を開いたが、定住者は少なかった。第二次世界大戦前は根室支庁(現、根室振興局)管内の択捉郡留別村(るべつむら)、紗那郡紗那村、蘂取(しべとろ)郡蘂取村の3郡3村からなり、現在も形式上は存続する。戦前は北洋漁業の基地として紗那などの漁港がにぎわい、人口3729(1942)に達した。単冠湾は、ハワイ攻撃の日本海軍艦艇(かんてい)の集結地(1941年11月)として知られる。日本のいわゆる「北方領土」の一つであるが、戦後はソ連、ソ連解体後はロシア連邦が支配し、サハリン州の所属で、イトルプ島Итурупとよび、紗那をクリリスクと称している。
[渡辺一夫]
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千島列島南部にある火山島。面積3139km2は千島列島最大で,長径203km,短径6~30kmの細長い形をしている。国後(くなしり)島の北東にあり,択捉海峡を挟んでウルップ島に相対する。1798年(寛政10)近藤重蔵,最上徳内が探検して〈大日本恵登呂府〉の標柱を立て,翌年高田屋嘉兵衛によって航路が開かれた。1855年(安政2)の日露和親条約によって日本領とされた。汽船航路が開かれた92年から漁民を中心とする移住者も増えた。第2次大戦終了まで根室支庁管轄下にあり,4郡に分かれていた。村落は平たん地の多い西海岸に多い。産業は漁業が中心であったが,硫黄,金,硫化鉄などの鉱床にも恵まれている。現在,ロシアの統治下にあり(イトゥルプIturup島と呼ばれる),軍事的な拠点として整備されたといわれる。日本の固有領土の一つとして返還運動が続けられている。
→千島列島
執筆者:奥平 忠志
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千島列島南部にある島。東に得撫(ウルップ)島,西に国後(くなしり)島を望む。島は北東から南西に展開し,面積3183km2で,列島中最も広い。散布(ちりっぷ)山(標高1587m)を最高峰とする火山島。急峻な南東岸にくらべ,北西岸は緩傾斜で平地も開け,蘂取(しべとろ)・別飛(べっとび)・紗那(しゃな)・留別(るべつ)の立地をみた。南東岸中央の単冠(ひとかっぷ)湾は結氷せず,湾奥に年萌(としもえ)港が位置した。この湾はハワイ攻撃への連合艦隊集結地でもあった。第2次大戦後はロシア(旧ソ連)の施政下にある。
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各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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