アンチェル(読み)あんちぇる(英語表記)Karel Ančerl

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンチェル
あんちぇる
Karel Ančerl
(1908―1973)

旧チェコスロバキアの指揮者。プラハ音楽院でターリッヒに、さらにドイツでシェルヘンに指揮を学ぶ。1933~1939年プラハ放送交響楽団指揮者。第二次世界大戦中はドイツ軍に強制収容されたが、戦後、プラハ国立歌劇場、プラハ放送交響楽団の指揮者を経て、1950~1968年、名門チェコ・フィルハーモニーの音楽監督。1959年(昭和34)チェコ・フィルと来日。1968年ソ連軍のチェコ侵入時に演奏先のカナダに亡命した。亡命後は1969~1973年トロント交響楽団の常任指揮者を務めた。アンチェルとチェコ・フィルのコンビが演奏するスメタナ、ドボルザーク、ヤナーチェクの作品は、表現の洗練と情感の豊かさで他の追随を許さぬ高い境地に達していた。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例