カオス工学(読み)かおすこうがく(その他表記)chaos engineering

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カオス工学」の意味・わかりやすい解説

カオス工学
かおすこうがく
chaos engineering

数学のカオス理論をもとに複雑な自然、社会現象などを取り扱おうとする学問、技術。カオス(渾沌=こんとん)とよばれる複雑な現象の背後に潜む単純な法則性を探りだし、長期的には予測不可能とされる現象でも、不規則時系列データのダイナミックスを分析することにより短期的には予測を可能にする。カオス工学はニューロ、ファジーに続く第三のアナログ情報処理体系として注目され、その特徴である「ゆらぎ」を利用した新しい記憶素子が提案されている。カオス工学の応用には、対象とする時系列データがカオスであるかどうかを判定し、カオスであればモデル化、その結果をもとに予測システムを構築するという手順をとる。これにより、気象や地震などの予測、経済変動の解明などへのカオス工学の応用が試みられている。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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