カリーニン(Mihail Ivanovich Kalinin)(読み)かりーにん(英語表記)Михаил Иванович Калинин/Mihail Ivanovich Kalinin

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カリーニン(Mihail Ivanovich Kalinin)
かりーにん
Михаил Иванович Калинин/Mihail Ivanovich Kalinin
(1875―1946)

ロシア(ソ連)の革命家・政治家。ロシアの首都ペテルブルグに近いトベリ県の農家に生まれる。少年時代から首都で見習い工となり、労働運動に加わる。各地の社会民主労働党組織に参加してしばしば逮捕された。1917年の二月革命、十月革命期にペトログラードサンクト・ペテルブルグ)で活動、革命後はその市長となった。19年に死去したスベルドロフ後任として全ロシア中央執行委員会議長(のち最高会議幹部会議長、国家元首に相当)に就任、死の直前までその職にあった。ソ連の幹部のなかでは、農民、労働者出身の指導者として国民の敬愛を集めた人物であり、大衆のなかでの宣伝、啓蒙(けいもう)活動で貢献をなした。出生地トベリ県はカリーニンにちなんで1931~90年はカリーニン州とよばれた。

[原 暉之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例