サン諸語(読み)さんしょご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン諸語」の意味・わかりやすい解説

サン諸語
さんしょご

ボツワナなどアフリカ南部に住む狩猟採集民サン人によって話される諸言語。北部のク諸語、トゥア語、南部のタア諸語、トゥイ諸語などがそのおもなものである。ブッシュマン諸語とよばれたこともあり、コイ(ン)諸語(俗称ホッテントット諸語)、タンザニアのサンダウェ、ハツァの両言語とともに、コイサン語族コイン語族)をなすとする説が有力であるが、個別言語の研究、比較研究ともにまだ不十分である。吸着音(クリック)とよばれる音を普通の子音と同様に用いることで有名。

[湯川恭敏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android