シアメリド

化学辞典 第2版 「シアメリド」の解説

シアメリド
シアメリド
cyamelide

1,3,5-trioxane-2,4,6-triimine.C3H3N3O3(129.08).シアン酸カリウムにシュウ酸を作用させてつくる.シアヌル酸異性体で,白色の無定形固体.水,有機溶媒および希無機酸に不溶,濃水酸化ナトリウム溶液に溶けて,シアヌル酸三ナトリウム塩を生じる.水と煮沸すると,アンモニア二酸化炭素に分解し,一部シアヌル酸もできる.熱濃硫酸,熱水酸化ナトリウム液で分解する.粗製シアメリドはシアヌル酸を含んでおり,水で洗うことにより除去できる.煙道ガスやディーゼル排ガスからNO2を除去する還元剤に用いられる.[CAS 462-02-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のシアメリドの言及

【シアン酸】より

…融点-86.8℃,沸点23.5℃,比重1.14(20℃)。0℃以下では安定であるが,それ以上では速やかに重合し,大部分はシアメリド,一部はシアヌル酸となる。急速に加熱すると爆発する。…

※「シアメリド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android