スチュワード(Julian Haynes Steward)(読み)すちゅわーど(英語表記)Julian Haynes Steward

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スチュワード(Julian Haynes Steward)
すちゅわーど
Julian Haynes Steward
(1902―1972)

アメリカの文化人類学者。カリフォルニア大学バークリー校で、クローバー、R・H・ローウィなどに師事し、1929年に博士号を取得。ミシガンユタ、コロンビア各大学を経て、1952年からイリノイ大学教授として活躍した。1956年(昭和31)には京都アメリカ研究セミナーの責任者として来日し、日本の人類学界にも大きな影響を与えた。『南米インディアンのハンドブック』(1946~1948)、『プエルト・リコの人々』(1956)などの編著者として、ラテンアメリカ研究に貢献し、1952年に栄誉あるバイキング・メダルを受賞した。また、主著文化変化理論』(1955)により、人間と環境の相互作用を中心とする文化生態学を提唱し、後の生態人類学発達の基礎を築いた。晩年は闘病生活のなかで研究活動を続けたが、1972年2月6日に病没

[岡田宏明 2018年11月19日]

『米山俊直・石田絍子訳『文化変化の理論』(1979・弘文堂)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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