タマホコリカビ(読み)たまほこりかび

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タマホコリカビ」の意味・わかりやすい解説

タマホコリカビ
たまほこりかび

細胞粘菌類タマホコリカビ属Dictyostelium菌類をいい、キイロタマホコリカビD. discoideumがもっともよく知られている。胞子から生じた細胞壁のない単細胞体(粘菌アメーバ)は細菌を捕食し、分裂し、餌(えさ)がなくなると細胞に質的変化がおこる。やがて粘菌アメーバは集合し、数ミリメートル以下のナメクジ状の偽(ぎ)変形体となって光のほうにゆっくりと移動していき、柄(え)とその先の胞子塊からなる子実体を形成する。粘菌アメーバが集合した時期に環境が悪化すると、外側に厚壁を分泌してマクロシストといわれる休眠体となる。その形成過程で接合減数分裂が行われるのではないかと考えられている。胞子塊の色には白、紫、灰色などがある。

[寺川博典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む