テトス(その他表記)Titos; Titus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テトス」の意味・わかりやすい解説

テトス
Titos; Titus

パウロ書簡や『使徒行伝』によって知られる異教徒出身のキリスト者,聖人。使徒パウロの献身的協力者。パウロが異教徒に対する伝道の認可を得ようという意図のもとにエルサレムへおもむいたとき彼に同行 (ガラテヤ書2・1) ,さらに第2回,第3回伝道旅行にも同行した。のちパウロによってコリントへ派遣され福音宣布活動,ユダヤの貧しいキリスト教徒への援助活動に従事し,その忠実で熱心な活動はパウロの称賛を受けている (コリント2書,2,7,8,12章) 。『テモテへの第2の手紙』にはさらに彼がダルマチアへ伝道におもむいたこと,『テトスへの手紙』ではパウロの代りにクレテへ残りその地での活動を監督したことが述べられている。祝日8月 25日 (ギリシア,シリア教会) ,2月6日 (西方教会) 。

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