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伝道 でんどう mission

翻訳|mission

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

伝道
でんどう
mission

宗教の普及のための組織だった努力をいい,宣教ともいうが,おもにキリスト教で使う。普及活動をする人を宣教師 missionaryという。原語のミッションは元来派遣を意味し,教団の本質的使命,神ないし教団創立者から世間につかわされてその教えを広めることを示している。

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デジタル大辞泉の解説

でん‐どう〔‐ダウ〕【伝道】

[名](スル)宗教的真理、または教義を伝達し広めること。特にキリスト教で、その教義を未信仰者に伝えて信仰に入ることをすすめること。ミッション。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんどう【伝道 mission】

一般に宗教の教えを広め,未知未信の人に信仰の道を示すこと。仏教でもこの語を用いることがあるが,主としてキリスト教会,とくにプロテスタント教会の用語である。カトリック教会では布教あるいは宣教と呼ぶことが多い。キリスト教会では伝道を広狭両義で理解する。狭義においては,キリストの福音を信じて洗礼を受けキリスト者になる人を少しでも多く獲得し,教会を建設することである。復活したイエスが天に昇るに際し,〈すべての国民を弟子とせよ〉と命じた(《マタイによる福音書》28:19)と信じ,キリスト教会はその歴史の最初から伝道に熱心であった。

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大辞林 第三版の解説

でんどう【伝道】

( 名 ) スル
教えを伝え、広めること。宗教、特にキリスト教において、その教えを未知・未信の人々にのべ伝えて、信仰を促すこと。布教。宣教。 「 -者」 「 -師」

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伝道
でんどう
missionevangelism

宗教の教えを広め、信仰の「道を伝える」こと。英語の「ミッション」はラテン語のmittoからくることばで、「派遣する」の意味。あわせて、伝道者は「道を伝えるために神から派遣された者」という含みがある。それに対して英語の「エバンジェリズム」はギリシア語のeuangelzesthaiに由来し、「福音(ふくいん)の伝達」の意味で、キリスト教の宣教あるいは布教をさす。「道」とは、俗の世界のなかに存在する人間が正しく生きるために、またその存在の究極的意味をつかむために必要とされている生き方をいう。だから、広義の伝道は、人々が俗世間で本来的な生き方ができるように神から派遣されて働くことであり、狭義のそれは、信仰の教えを宣(の)べ伝えて、より多くの信者を獲得し、制度的拡張を図ることである。
 伝道方法はさまざまだが、大きく分ければ、信仰共同体に入ることによって生きることを目的とする直接の方法と、救いを求める人々への奉仕に限定する間接の方法とがある。前者では教えを説くことが中心で、人々を改心・改宗させた結果、宗教団体の統計的、地理的拡張がみられる。後者では人間の苦しみ、要求に応じることが中心で、かならずしも制度的拡張にはつながらない。実際上、伝道の大部分は「人のため、世のため」に奉仕することであるが、歴史資料として手に入るのは、制度的拡張を意味する方面の伝道資料が多い。外部に伝道しない宗教も多くある。未開社会のいわゆる原始宗教のほかにも、仏教を生んだヒンドゥー教、キリスト教やイスラム教を生じたユダヤ教、日本の神道(しんとう)などの民族宗教がそれである。仏教、キリスト教、イスラム教などのいわゆる世界宗教は活発な伝道活動を行う。おもな伝道施設として、仏教では三宝(さんぼう)の一つである僧尼団体sam.gha、キリスト教ではカトリックの修道会religious ordersおよびプロテスタントの伝道部mission boards、イスラム教ではスーフィー派の兄弟団Sfi brotherhoodsがあげられる。[D・リード]

仏教

釈迦(しゃか)の説法を別にして、仏教伝道史の第1段階は、インド、マウリヤ王朝第3代の王アショカ(阿育(あいく))王(在位前268ころ~前232ころ)から始まる。王は自国を仏教国にしたほか、開教師をいまのスリランカ、ビルマ(現ミャンマー)、インド全土、エジプト、シリア、ギリシアなどへ派遣した。第2段階も王と関係がある。紀元前175年ごろ西北中国から追い出されたスキタイ人が中央アジアを経て、紀元後30年ごろまでにはインダス川流域全体、北インドを含む膨大な地域を支配した。その系譜のカニシカ王(在位2世紀中ごろ)の時代に大乗仏教が生まれ、仏教は中央アジア、中国に伝播(でんぱ)し、中国から朝鮮へ、また538年(552年とも)に日本へと伝えられた。同時に母国のインドでは仏教がだんだん力を失い、1193年のイスラム教徒との戦争で仏教寺院が破壊され、ほとんど消滅した。
 仏教の伝道方法はほとんどの場合、貴族、上層階級、知識階層から出発し、その後、民衆への浸透を図っている。上から下への伝道史を示す好例である。日本仏教も初期は同様であるが、中世以降の伝道史は三つの特徴を示している。鎌倉時代には法然(ほうねん)、親鸞(しんらん)、道元(どうげん)、日蓮(にちれん)などの伝道が庶民を重視したこと、江戸時代には信心を弱めた檀家(だんか)制度が設立されたこと、明治維新前後、また、ことに1931年(昭和6)以降の十五年戦争中や戦後は信徒の手による新宗教が登場したことである。ことに最近の新宗教では国内伝道のみならず、海外伝道にも力を入れていることは注目に値する。[D・リード]

キリスト教

ユダヤ人であったイエス・キリストは、ユダヤ人しか弟子にせず、その死後もしばらく、キリスト教の信者はみなユダヤ人であった。のち、ペテロが指導したパレスチナ教団とパウロが指導したヘレニズム教団とができたとき、ユダヤ教の律法を守ろうとした信者がユダヤ人ではない信者といっしょに聖餐(せいさん)に列することが許されるか否か、異邦人信者に律法を守ってもらう必要があるか否か、問題が生じた。紀元48年ころのエルサレム会議で、ユダヤ人信者と異邦人信者が聖餐をともにすることはよい、後者は律法を守らなくてもよい、という画期的な結論が出された。ここからキリスト教はユダヤ教の一派としてではなく、ユダヤ教から区別された「道」として存在し始めた。のち、ユダヤ人信者のグループが断絶し、キリスト教は地理的な中心をエルサレムからローマに移すが、ペテロやパウロが65年ころローマで殉教するまで、小アジア、ギリシア、ローマに教会を植え付けた。4世紀までキリスト教徒は迫害を受けねばならなかったが、312年にローマ皇帝コンスタンティヌスにより認可を得、5世紀末までにローマ帝国の人口の大部分が信者になった。いまのイラク、イラン、サウジアラビア、フランス、アイルランドに普及し、6、7世紀にはローマやアイルランドからの伝道者たちはイギリスをキリスト教国にした。7、8世紀にイギリスからの伝道者たちはベルギー、ことにドイツをキリスト教に導いたが、同時にシリアから南の、またピレネー山脈以西の国々がイスラム教徒に軍事力で奪われ、ふたたびキリスト教に戻ったのは、スペイン、ポルトガル、シチリアだけである。
 16世紀のプロテスタントの宗教改革、カトリックの改革運動に続き、キリスト教はアフリカ、南北両アメリカ、オーストラレーシア、東洋へと伝えられた。日本への伝道は、カトリックの場合、1549年(天文18)のザビエル、プロテスタントの場合、1859年(安政6)のリギンズ、ヘボン、フルベッキ、ロシア正教会の場合、1861年(文久1)のニコライなどから出発した。今日では、外国からの伝道者もいるが、国内の伝道はおもに日本の信者によるものである。また少数ながら日本人伝道者が外国へ派遣されることもある。
 キリスト教信者になる人は、歴史的、地理的にみて、普通は都会人である。初期のキリスト教徒のほとんどが財産も教育も地位もなかったことに対して、4世紀あたりからの信者には、支配的立場にある人々、教育を受けている人々が増えた。明治維新以来の日本における伝道方法のほとんどは、後者の例によるものである。[D・リード]

イスラム教

教祖ムハンマド(マホメット)の死後(632)、軍事力としてのイスラム教はシリア、ペルシア、エジプトなどと戦って次々と勝利を得たが、宗教としてのイスラム教の勝利はそれほど早くなかった。アラビア半島を除き、征服された人々は、とくにユダヤ教やキリスト教信者の場合、改宗するかわりに貢ぎ物を納めれば可とされた。シリア、ペルシアなどにおける軍事的勝利以降、その人口のほとんどが改宗するまでに200~300年かかっている。
 イスラム教における本格的な伝道者は、8世紀に生まれた神秘主義的傾向を強く示すスーフィー派からきた。彼らはおもに都会の職工で、兄弟団をつくり、アフリカ、インド、インドネシア、トルキスタン地方、西南ヨーロッパへとイスラム教を伝え、その活動はとくに12~16世紀に盛んであった。1882年(明治15)ごろから日本にも中国を経て伝来した。[D・リード]

結び

伝道は本来、国境や文化を越えるものである。しかも伝えられるのは単なる観念的な教えではなく、個人生活や社会生活全体に浸透しようとする道である。そこで二つの局面において伝道は宗教学、社会人類学にとって重要である。一つは、文化交流の局面である。ある宗教が一つの文化から他文化へ移入されるとき、受容と排斥との関係において文化はどう変わるか、受容される宗教はどう変わるかが研究問題になる。もう一つの局面は、伝統的な道を離れていく現象である。科学、技術、合理化に伴う工業社会、脱工業社会において、宗教無用論を主張する人々も多いが、同時に数多くの新宗教の存在と誕生もある。この両面の意味をみつけることは重要な課題である。[D・リード]
『平川彰著『インド・中国・日本仏教通史』(1977・春秋社) ▽藤代泰三著『キリスト教史』(1979・日本YMCA同盟出版部) ▽中村廣治郎著『イスラム――思想と歴史』(1977・東京大学出版会)』

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