ディアデマ(その他表記)diadēma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディアデマ」の意味・わかりやすい解説

ディアデマ
diadēma

ギリシア神話の神ディオニュソスに始るとされるはちまき。祭司などが着用した。また古代ペルシアの王は冠の上に,白い模様のついた紫のディアデマを用いた。アレクサンドロス3世 (大王) はペルシアを破ったのち,王権象徴として縁飾りのある白いディアデマを用い,代々使用された。ヘレニズム王国を破ったユリウス・カエサルは前 44年これを禁じたが,325年コンスタンチヌス1世 (大帝) にいたり皇帝,帝妃が宝石,真珠つきの紫のディアデマを採用することになった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のディアデマの言及

【冠】より

…古く前3千年紀前半のウルの王墓から金で花葉をかたどりカーネリアンで飾ったかぶりものが,またトロイアII市のメガロン神殿からやはり黄金製のものが出土しているが,これも同様である。帯状のものは,ギリシアにおいて金製の帯に発達してディアデマdiadēmaと呼ばれた。ヘレニズム時代になると貴石を象嵌(ぞうがん)したものが現れ,ビザンティンにおいてこれに立飾がつき,宝石を散りばめるようになって冠として完成した。…

※「ディアデマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む