コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

象徴 しょうちょうsymbol

翻訳|symbol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

象徴
しょうちょう
symbol

ある対象を認識しようとする場合,この対象が不在であるか,あるいはなんらかの理由で直接には認識困難もしくは不可能であるとき,この対象となんらかの関係を有する第三者を直接認識して,この関係に基づいてその対象を間接に類推,認識することができる。この対象の代りをなす第三者を一般に象徴という。この第三者とその対象との間の関係が自然的,実在的であるとき (たとえば火と煙) この第三者を記号 sign,実在的関係はないが習慣や人々の合意によって関係があるとみなされるとき (たとえば国旗と国家) 象徴と呼ばれることが多い。心理学的には外的事物,事象を代表して表現している心理過程をさす。この意味では心像ないし観念とほぼ同義。精神分析においては,特に無意識の欲望などを表わす意識的観念,活動あるいは物体の意味で用いる。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

しょう‐ちょう〔シヤウ‐〕【象徴】

[名](スル)抽象的な思想・観念・事物などを、具体的な事物によって理解しやすい形で表すこと。また、その表現に用いられたもの。シンボル。「平和の象徴」「現代を象徴する出来事」

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

象徴【しょうちょう】

シンボル,記号,符丁。一般に直接知覚できない事象を類似性や隣接性にもとづいて具象化したもの。〈鳩は聖霊の象徴である〉。英語symbolなどはすべてギリシア語symbolonに由来し,原義は〈共に投げること〉,〈割符〉。
→関連項目ダグラスターナー

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

しょうちょう【象徴】

象徴はきわめて多義的な概念であるが,ごく一般的には,たとえば鳩は平和の象徴であるとか,王冠は王位の象徴であるとかいうように,目や耳などで直接知覚できない何か(意味や価値など)を,何らかの類似によって具象化したもの(物や動物や,あるいはある形象など)をいう。〈象徴〉を意味する西欧語(英語のシンボルsymbolなど)の語源は,ギリシア語の動詞symballein(〈いっしょにする〉の意)からきた名詞シュンボロンsymbolonで,何かのものを二つに割っておき,それぞれの所有者がそれをつきあわせて,相互に身元を確認しあうもの=割符を意味した。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

しょうちょう【象徴】

( 名 ) スル
直接的に知覚できない概念・意味・価値などを、それを連想させる具体的事物や感覚的形象によって間接的に表現すること。また、その表現に用いられたもの。例えば、ハトで平和を、王冠で王位を、白で純潔を表現する類。シンボル。
記号のうち、特に表示される対象と直接的な対応関係や類似性をもたないものをいう。
芸術において、直接的に表しにくい観念や内容を想像力を媒介にして暗示的に表現する手法。 「 -詩」 「 -絵画」 〔フランス語 symbole の訳語。中江兆民訳「維氏美学」(1883~84年)に用いたことによる〕 → 比喩

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

象徴
しょうちょう

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の象徴の言及

【アレゴリー】より

…ドライデンの《アブサロムとアキトフェル》(1681),スウィフトの《桶物語》(1704),S.バトラーの《エレホン》(1872),G.オーウェルの《動物農場》(1945)などはその優れた例である。以上のように,アレゴリーの概念ないし用法は広範多岐にわたり,文学上の一つのジャンルとしてではなく,比喩的,暗示的,象徴的,風刺的な,文学作品の構成法ないし表現法として把握すべきものである。寓話【安東 伸介】
【造形芸術】
 造形芸術におけるアレゴリーとは,徳目,罪源,運命,愛,時間,名声のような抽象概念を,単独ないし複数の像によって視覚化した図像表現をいう。…

【国事行為】より

…日本国憲法が天皇に権能として認めた〈国事に関する行為〉の略称。現憲法は,天皇を〈日本国の象徴〉〈日本国民統合の象徴〉と定めたが(1条),その天皇が公的になしうる行為は,憲法の定める国事行為に限られている(4条1項)。具体的には,(1)内閣総理大臣の任命,(2)最高裁判所長官の任命,(3)憲法改正・法律・政令・条約の公布,(4)国会の召集,(5)衆議院の解散,(6)国会議員の総選挙の施行の公示,(7)国務大臣および法律の定めるその他の官吏の任免ならびに全権委任状および大使・公使の信任状の認証,(8)大赦・特赦など恩赦の認証,(9)栄典の授与,(10)批准書および法律の定めるその他の外交文書の認証,(11)外国の大使・公使の接受,(12)儀式の挙行であり(以上6,7条),(13)国事行為の委任(4条2項)をこれに含めてもよい。…

【コミュニケーション】より

… 以上のような区分,分別に対して,コミュニケーションをその手段により分類して,より解釈的にとらえることができる。この場合は,非言語的non‐verbalコミュニケーションと言語的verbalコミュニケーションの二つにまず大別し,さらに前者は表情,身ぶりなどの身体的記号を用いるものから,ものによる象徴,さらには音楽,図像などの複雑な象徴の結合を含むものまで,さまざまな段階に分類することができる。後者も,音声によるものと,文字や図式という複雑な記号体系を用いるものとに分けられ,さらにさまざまな媒体による分類が可能である。…

【呪医】より

…男たちが新しく掘った穴は出産と生とを表す。患者である女は裸で,生命の象徴である白いニワトリを抱いて,二つの穴の間を往復しながら治療を受ける。裸であることは胎児を表すとも死を表すとも言われる。…

【宗教美術】より

…さらに,自然物そのものに神格を与える場合は別として,一般の宗教には超人間的存在に一定の可視的形象を与えてこれを礼拝祈願の対象にする傾向がある。それはときには記号的・象徴的であるが,人間の形をかりる場合も多い。神像や仏像がこれである。…

【信号】より

…たとえば〈いぬ〉という言葉はイヌという動物の記号であり,後者は前者の指示対象である。人間が用いる記号は通常,〈象徴symbol〉と〈信号signal〉に分類される。象徴が指示対象を表象しそのイメージを喚起することによって,論理的・抽象的思考を可能にするのに対し,信号は特定の感情を表現したり行動を指示したりすることによって話し手の態度や聞き手との社会関係を表示し,環境への有効な適応を可能にするものである。…

【文化】より


[観念体系としての文化]
 文化を適応体系として見る上述の見解と対照的に,文化を観念体系としてとらえる立場がある。それには,文化を認識体系としてとらえるもの,文化を構造体系としてみるもの,文化を象徴体系として見るものがある。認識体系としての文化を力説したのはグッドイナフW.Goodenoughである。…

【魔術】より

…ある人物をテレビに映し,それを写真にとり,さらにコピーすると,実物→テレビ→写真→コピーと四つの次元を異にした表現が可能であるが,どれもその人物の形相をとどめている限り,その人物と認知することができる。この形相の同一性を行為で表現したものが儀式であり,物質で表現したものが象徴である。(4)象徴体系。…

※「象徴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

象徴の関連キーワードecology colourteam coloursymbol markヤン カスプロヴィッチギュスターヴ カーンカミーロ ペサーニャレインボーフラッグおおいぬ(大犬)座ステータスシンボルエタニティーリングアイコン・ブランドアルベール サマンsymboliseシンボリックランドマークロリーポップシンボリズムサンボリスムサンボリスト流れを汲む

今日のキーワード

存亡の機

引き続き存在するかここで滅びてしまうかという非常に重大な時。存亡の秋(とき)。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

象徴の関連情報