トリクロルエチレン中毒

内科学 第10版 「トリクロルエチレン中毒」の解説

トリクロルエチレン中毒(有機物質中毒)

(4)トリクロルエチレン中毒(trichloroethylene poisoning)
定義・概念
 トリクロルエチレンは塗料溶剤,レンズ磨き,ドライクリーニングでよごれ落としとして使用され,これらの作業中に高濃度蒸気を吸入することにより発症する.
病理
 末梢神経脱髄,軸索変性をきたす.
臨床症状
 急性暴露では,多幸感,さらに高濃度では意識障害をきたす.慢性暴露では末梢優位の運動・感覚障害(ポリニューロパチー),振戦,小脳失調,視力障害などをきたす.
治療
 特殊な薬物療法はなく,対症療法主体になる.[内野 誠]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

関連語 病理 概念

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む