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ハンスブルスト Hanswurst

世界大百科事典 第2版の解説

ハンスブルスト【Hanswurst】

粗野で滑稽で腸詰(ブルスト)のように太った,ふつう百姓姿をした道化ないし阿呆。この語の使用例は16世紀前半から見られるが(《阿呆船》の低地ドイツ語訳(1519),ルターの《ハンスブルストを駁す》),とくに17世紀から18世紀前半にかけてジャン・ポタージュ(フランス)や,マッカローニ(イタリア)に伍しドイツを代表する典型的な喜劇的人物像となった。ハルレキンHarlekinとも呼ぶこの道化の役柄は,ゴットシェート等の性急な演劇浄化運動によって18世紀半ばごろ舞台から追放されるが,人形劇のカスペルルKasperleとして根強く生き残る。

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世界大百科事典内のハンスブルストの言及

【人形劇】より

…なお日本へは明治時代にイギリス人ダークが35本の糸で操るマリオネットを持ってきて,影響を与えた。マリオネットは18世紀以降ロマンティックな宮廷劇を描くようになったが,以前は茶番劇が多く,ドイツではマリオネットから道化人形ハンス・ブルストHans Wurstが生まれた。 だれにでもできるポピュラーな指人形はイギリス,フランスが最も盛んで,ふつうギニョルguignolという。…

【シュトラニツキー】より

…オーストリアのコメディアン。ドイツ語圏の代表的道化役ハンスブルストを生み出した。南ドイツを旅回りしたのち1706年ころよりウィーンに進出し,おおいに人気を呼んだ。…

【ドイツ演劇】より

… 17世紀はバロック演劇(バロック劇)の時代であるが,16世紀末からイギリス俳優団が渡来して,ドイツに職業俳優による巡回劇団の生まれる機運を作った。南から入ってきたイタリアのコメディア・デラルテの影響もあり,ハンスブルストやハレキンなどの民衆に親しまれる道化も生まれた。また16世紀半ばから17世紀半ばまでは,宗教改革に反撃するカトリック教団内での演劇も行われたが,とくにイエズス会で,布教の目的で行われた演劇が,ビーダーマンJacob Bidermann(1578‐1639)の《ツェノドクスス》(1602初演)のような,バロックの世界観に裏付けられた水準の高い劇を生み出している。…

【人形劇】より

…なお日本へは明治時代にイギリス人ダークが35本の糸で操るマリオネットを持ってきて,影響を与えた。マリオネットは18世紀以降ロマンティックな宮廷劇を描くようになったが,以前は茶番劇が多く,ドイツではマリオネットから道化人形ハンス・ブルストHans Wurstが生まれた。 だれにでもできるポピュラーな指人形はイギリス,フランスが最も盛んで,ふつうギニョルguignolという。…

※「ハンスブルスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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