新井(読み)さらい

精選版 日本国語大辞典 「新井」の意味・読み・例文・類語

さら‐い ‥ゐ【新井】

〘名〙 井戸がえをして、新しくなった井戸。また、その水。
浄瑠璃妹背山婦女庭訓(1771)四「例年の、水を新井(サラヰ)に繰り返す、釣瓶の綱も三輪の里」

あらい あらゐ【新井】

新潟県南西部の地名。旧市名。江戸時代北国街道と飯山街道の分岐点にあたる宿場町市場町として発達。平成一七年(二〇〇五)、妙高高原町妙高村と合併し、妙高市となる。

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デジタル大辞泉 「新井」の意味・読み・例文・類語

あらい【新井】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「新井」姓の人物
新井白石あらいはくせき
新井満あらいまん
新井素子あらいもとこ

あらい〔あらゐ〕【新井】

新潟県南西部にあった市。近世は北国街道と飯山街道の分岐点の宿場町、また上越米の集散地として発展。電気機械工業が盛ん。平成17年(2005)妙高高原みょうこうこうげん町、妙高村を編入し市名を妙高市に変更。→妙高

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日本歴史地名大系 「新井」の解説

新井
しんゆ

星合古井ほしあいこゆに対して称された井水名。元禄一一年(一六九八)六月、星合村の秋山善平の発起にかかり、工事奉行和歌山藩士大畑才蔵の設計監督になる一四ヵ村共有の井組。雲出くもず川筋しよう村・その(現一志町)裏に新井堰を設け、雲出川水系では雲出井に次ぐ井組である。開発当時は、黒田くろだ(現嬉野町)裏の中村なかむら川までは星合古井、それより上、其村裏の大堰までを新井と称したが、両井の名称混同によって同一五年一一月一六日「其村井口より星合古井は惣名新井と相極候事」と、津・和歌山両藩領の大庄屋立会のもと改称している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「新井」の意味・わかりやすい解説

新井
あらい

新潟県南西部、高田平野の南部にあった旧市名(新井市)。現在は妙高市(みょうこうし)の北東部を占める。1954年(昭和29)新井町を中心に、斐太(ひた)、矢代(やしろ)、鳥坂(とさか)、水上(みなかみ)、泉、上郷(かみごう)、平丸(ひらまる)の7村と、和田村の一部が合併して市制施行。1956年水原(みずはら)村を編入して頸南(けいなん)の中心都市となった。2005年(平成17)中頸城(なかくびき)郡妙高高原町(みょうこうこうげんまち)、妙高村を編入し、同市は妙高市に名称変更。旧市域は南東を長野県に接し、関川、矢代川が北流している。近世は北国街道(ほっこくかいどう)と飯山街道(いいやまかいどう)の分岐点にあたる宿場町であり、いまは国道18号、292号、えちごトキめき鉄道(旧、JR信越本線)の通る交通上の要地でもある。1935年(昭和10)大日本セルロイド(現、ダイセル化学工業)新井工場が誘致されてから、化学工業都市として急激な発展を遂げ、酢酸、酢酸エチル酢酸ビニルモノクロロ酢酸などの有機合成製品に力が注がれている。また、国道沿いに電気、精密機械などの工業団地の造成も目覚ましい。観音平・天神堂古墳群(国の史跡)や原通(はらどおり)古墳群、鮫ヶ尾(さめがお)城跡などの名所旧跡も多く、東本願寺新井別院もある。すげ細工の民芸品が特産。

[山崎久雄]

『『新井市史』(1971・新井市)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新井」の意味・わかりやすい解説

新井
あらい

新潟県南西部,高田平野の南部にある妙高市北東部の旧市域。 1954年新井町と矢代村,斐太 (ひだ) 村,鳥坂 (とさか) 村,水上村,泉村,上郷 (かみごう) 村,平丸 (ひらまる) 村の7村および和田村の大部分が合体して市制。 1955年和田村,原通村各村の一部,1956年水原村をそれぞれ編入。 2005年妙高高原町,妙高村を編入し妙高市に改称。中心市街地の新井は関川と片貝川の合流点に位置し,関川に平行して JR信越本線が通る。北国街道 (現国道 18号線) と飯山街道 (同 292号線) との分岐点で,近世には宿場町,市場町として繁栄。朝市が月に6回ほど開かれている。 1935年に石灰石を原料とした化学工場を誘致して以来,工業が発達。スキー用品の製造工場もある。農村部は水田が開け,良質の上越米を産する。観音平・天神堂古墳群や斐太遺跡 (いずれも国指定史跡) ,鮫ヶ尾城跡などがある。一部は久比岐県立自然公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「新井」の意味・わかりやすい解説

新井 (あらい)

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