改訂新版 世界大百科事典 「バンキングシステム」の意味・わかりやすい解説
バンキングシステム
banking system
オンラインシステムの代表的なものである。銀行の預金口座を銀行の計算センターに設けられたコンピューターのファイル装置に集中化し,各支店には入出金管理用の端末装置を配置することによって口座を管理する。これによって預金者は同一の銀行の支店であればどこからでも入出金ができるようになり,また預金と送金は同一のシステムで行われるようになった。さらに定期口座と普通口座の一体運用による総合口座化,自動預入機,自動支払機などによる窓口業務の省力化など,顧客サービスの充実と銀行業務の省力化が行われている。銀行のコンピューター間の相互接続により,他行の自動支払機からの払出しも行われる。大口の顧客に対しては銀行のコンピューターと顧客のコンピューターあるいは端末を直結して,顧客と銀行の間の情報のやりとりを自動化することはファームバンキングfirm bankingと呼ばれる。
執筆者:斉藤 忠夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報