パントクラトール(その他表記)Pantocrator

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パントクラトール」の意味・わかりやすい解説

パントクラトール
Pantocrator

ギリシア語で万物の支配者,全能者の意で古代には皇帝の称号として用いられたがキリスト教時代になってからはキリストの一称号となり,特別なキリスト像を生んだ。古くヨーロッパでは宇宙を象徴する天球の上に坐する若きキリスト像があったが (『ユニウス・バッススの石館』ローマ,359頃) ,ビザンチン美術では有髭長髪で峻厳な顔立ちをし,右手を伸べて祝福の印を示し,左手に書物を持つ半身像として完成した。古くはユスチニアヌス2世の貨幣 (565~78) にもみられるが,中期ビザンチン美術ではギリシア十字形聖堂の円蓋の頂に (ダフニ修道院聖堂モザイク,1100頃) ,あるいは祭室上半円蓋 (シチリア,モンレアーレ大聖堂モザイク,13世紀) などに頻繁に表わされた。

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