フォコンネ(読み)ふぉこんね(英語表記)Paul Fauconnet

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フォコンネ
ふぉこんね
Paul Fauconnet
(1874―1938)

フランスの社会学者。デュルケームの創刊(1897)した『社会学年報』に最初から参画し、トゥールーズ大学を経て、師デュルケームの没後、1921年にパリ大学の「教育学と社会学」講座の教授ポストを継ぐ。博士論文を刊行した『責任論』(1920)で犯罪社会学、法社会学、道徳社会学の専門家としての名をなした。デュルケームは犯罪をもって集合意識を傷つける行為であるとし、刑罰を犯人に対するこの集合意識の反作用であるとみたが、フォコンネは師の考え方にたって、集合意識の反作用としての刑罰を適用する基準は、損なわれた集合意識に対する犯人の責任の度合いにあるとみた。そこから、社会的事実として責任観念を確定し、近代に至る責任観念の発達史を実証的にたどり、高度の個人主義を実現した近代社会において、この責任観念が実現されるものとみた。さらに、デュルケームやモースとともに社会学の確立に努めた。[田原音和]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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