フライング・スポット・スキャナ管(読み)フライング・スポット・スキャナかん(英語表記)flying spot scanner tube

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

フライング・スポット・スキャナ管
フライング・スポット・スキャナかん
flying spot scanner tube

テレビ放送でフィルム上の画像を送るために使用されるもので,残光のきわめて短いブラウン管の一種。画像は次のようにして送られる。フライング・スポット管上で輝点をラスタ状に走査し,その輝点をレンズを用いてフィルム上に集束させる。フィルムを透過した光はフィルムの濃淡に応じて変調され,光電子増倍管に入って電気信号に変えられる。これをビデオ信号として取出し,送信する。高密度の鋭い電子ビームを得るために電子銃口径をできるだけ大きくして収差を小さくしている。静電収束方式を用い,加速電圧は通常 20~25kVである。白黒フィルム,カラーフィルム用に別々のケイ光体を用いる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android