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収差 しゅうさaberration

翻訳|aberration

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

収差
しゅうさ
aberration

大きな物体や着色した物体を口径の大きいレンズや曲面鏡を使って結させるときに生じる像のぼけ,ゆがみ,曲り,色ずれなどのことをいう。近軸光線でない光線では,物体の1点から出た光線束が1点に集束しないので,像がぼけたり,ゆがんだりする。収差にはレンズや曲面鏡の形に起因する球面収差と光の屈折率が波長によって違うことに起因する色収差とがある。収差をなくすためには材質の違うレンズを組合せた組合せレンズを用いる。また表面反射を使った曲面鏡では色収差がない。

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百科事典マイペディアの解説

収差【しゅうさ】

レンズや球面鏡などの光学系で物体の像を結ばせるとき,光学系の形や材料に欠点がなくても像がぼけたり,ゆがんだり,像の縁に色がついたりする現象。単色光について生ずる広義の球面収差と光の波長によってガラスの屈折率が異なるため起こる色収差に分けられる。広義の球面収差は,物体の一点から出た光が像の一点に集まらないため生ずる狭義の球面収差,コマ収差非点収差と,像面のそり(平面物体の像が曲面になる),像のゆがみ(四角の物体の像が,4辺が外へふくらんだたる形または4辺がへこんだ糸巻形になる)の五つに分けられる。1850年ごろザイデルL.Seidelが数学的に分析したので,これをザイデルの5収差という。光学系でなるべく完全な像を得るにはこれらの収差を小さくしなければならない。→色消しレンズ
→関連項目ウォラストン思考実験対物レンズ放物面鏡レンズ

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レーシック関連用語集の解説

収差

わずかなピントのズレのこと。虫メガネなどのレンズを通った光が、焦点に集まるとき、一点に集中せず、かすかにできるバラつきのことで、人間の眼に も、この小さな焦点のズレが起こります。これが大きいと乱視などになり、収差が少ないほど、視界はくっきり見えます。ウェーブフロントレーシックでは、 ウェーブフロントアナライザーという医療機器を使って、この眼の収差を検出することができます。

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カメラマン写真用語辞典の解説

収差

 レンズが結ぶ像が、理想から外れて現れる状態のことで、像の歪みコントラストの低下などとなって現れてくる。色収差、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差などがよく知られている。最近は設計技術の進歩や、非球面レンズ・高性能ガラスの採用などで少なくなってきた。

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅうさ【収差 aberration】

光学系の結像において,与えられた明るさと画角の下では,1点から出てレンズに入射する多くの光線は,レンズを出た後は再び1点に収束せず,ある広がりをもって像面上に散らばる。また,このほかにも像面が曲がったり,像の形がゆがんだりする。これらの現象を総称して収差という。光学材料の屈折率が光の波長によって異なる(分散)ために像の色がにじんだり,色のふちどりが生ずる現象が生ずるが,これは色収差と呼ばれる。
ザイデルの5収差
 ドイツのザイデルLudwig Philipp von Seidel(1821‐96)は,単色光に対して,共軸球面系(各屈折面の曲率中心が一直線上に並んだ光学系)の光軸のまわりの対称性から収差を5種類に分類した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

収差
しゅうさ
aberration

光学系が理想的な結像から外れた結像をするとき、この理想的な像からの偏差のことを収差という。1点から出た光線が1点に集まらずにぼけた像を生じたり、像面が平坦(へいたん)でなく曲がっていたり、像がゆがんだりすることを、像に収差があるという。収差のいちばん直観的な表し方は、考えている光線と理想的像面との交点の、理想的な像点からのずれで表す。これを光線収差または横(よこ)収差という。また理想像点を中心とする球面と、現実の像点に向かって収束していく波面との偏差を光線に沿って測り、これを波面収差という。直観的で計算が比較的容易という理由で、従来前者が用いられてきた。最近、計算機の進歩により後者も利用されるようになった。いろいろな呼び名の収差があるが、実際にはそれらが同時に生じていることが多い。収差を理論的に取り扱うには、適当な変数の多項式に展開することが行われ、この展開の各項がそれぞれ固有の収差に対応している。展開の三次の項はザイデルの五収差とよばれる五つの収差に対応する。球面収差、コマ収差は、それぞれ光軸上の点および光軸の近くの点に対して現れる。これに対し非点収差、像面の曲がり、像のゆがみは、光軸から離れた点に対して顕著におこる収差である。非点収差は、像点に向かって収束していく波面が球面でなく、方向によって曲率が変化する曲面になっているために生じる収差である。この場合、点の像が点でなく、二つの互いに垂直で異なる位置にある小線分となる。この収差が人間の目に生じたものが乱視である。
 以上の各収差は、使用する光が単色光のときにも生ずる収差である。それに対して光が多くの波長の光からなっていると、屈折率が波長によって違うために、像の位置および大きさが光の波長によって異なる色収差が現れる。色収差はレンズにおいてのみ生じ、反射鏡では現れない。[三宅和夫]

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