…そのことを念頭においたうえでここではまず,これまでもっとも有力な形で論じられてきた近代社会観について述べることにしよう。
【資本制的発展との対応】
いまふれたように近代社会は封建的社会関係(封建社会,封建国家,封建制度)の解体のなかから生まれるから,そのかぎりで資本制的なブルジョア社会と同じであり,産業資本をその担い手とするのである。マルクスは《経済学批判》序言の著名な文章で次のように述べている。…
…しかも,こうした混乱は,〈市民社会〉に対して日本の社会科学が示してきた価値判断のうちにも認めることができる。これまで〈市民社会〉は,ある場合には,自由かつ平等な自律的個人が構成する成熟した〈近代社会〉の範型として肯定的に解釈され,ある場合には,資本制生産様式を基軸とし,資本家による階級支配を伴った〈ブルジョア社会〉の同義語として否定的にとらえられてきたからである。こうした事情に注意する限り,〈市民社会〉概念は,使用頻度の高さにもかかわらず学術用語としての厳密性を欠いており,したがって,その用法と指示内容とを改めて整理すべき段階にあるといってよい。…
※「ブルジョア社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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