ヘルペス感染症(読み)へるぺすかんせんしょう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘルペス感染症
へるぺすかんせんしょう

単純疱疹(ほうしん)(ヘルペス)ウイルスによる感染症で、多彩な臨床型を呈する。単純ヘルペスウイルスには型と型があり、口唇疱疹など上半身の病変は主として型、陰部疱疹など下半身の病変は主として型によることが多い。このほか、熱性疱疹、疱疹性湿疹、疱疹性歯肉口内炎(アフタ性口内炎)、疱疹性角膜炎、疱疹性陰門腟(ちつ)炎、疱疹性脳炎など、皮膚粘膜ばかりでなく中枢神経系や内臓器官の病変もみられる全身感染症であり、広義の単純性疱疹に相当する。
 単純ヘルペスウイルスの初感染は通常乳幼児期におこり、ほとんどが不顕性感染で、典型的な持続性潜伏感染の状態で経過し、なんらかの刺激によって活性化され、再発性病変を引き起こす。初感染での発症は約10%にみられ、歯肉口内炎や流行性角結膜炎のほか、ときには髄膜脳炎がみられる。とくに新生児の感染は、致命率の高い汎発(はんぱつ)性疱疹をおこしやすい。[柳下徳雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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