ベーリング(Vitus Jonassen Bering)(読み)べーりんぐ(英語表記)Vitus Jonassen Bering

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ベーリング(Vitus Jonassen Bering)
べーりんぐ
Vitus Jonassen Bering
(1681―1741)

デンマーク生まれのロシアの探検家、航海家。1703年ロシアに海軍将校として招かれ、25年第一次カムチャツカ探検隊長に任命された。探検隊の主要目的は、アジア(シベリア)とアメリカとが陸続きであるかどうかを確かめることにあった。ベーリング隊は、カムチャツカ半島東岸を北上し、28年8月15日、北緯67度18分、西経167度の地点に達し、両大陸の間に海峡が存在することを確信した。海峡はのちに彼の名にちなんでベーリング海峡とよばれる。彼は、33年ふたたび第二次カムチャツカ探検隊長に任命された。シベリアを横断し、カムチャツカから北アメリカ沿岸に達して、アリューシャンアレウト列島の一部を発見した。その帰途に、のちにベーリング島と名づけられた島で越冬中、病死した。

[栗生沢猛夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例