ペプシノゲン検査(読み)ぺぷしのげんけんさ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

血清中のペプシノゲン(PG)を測定することによって、胃粘膜の萎縮(いしゅく)の程度を調べる検査。

 ペプシノゲンは胃粘膜組織の腺(せん)細胞でつくられ胃の中に分泌された後、胃酸と反応してペプシンとなり、タンパク分解酵素として働く。ペプシノゲンはペプシノゲンⅠ(PGⅠ)とペプシノゲンⅡ(PGⅡ)に大別され、PGⅠは胃底腺粘膜から、PGⅡは胃粘膜全域と十二指腸腺の広範囲から分泌される。胃粘膜に炎症が生じるとPGⅠ・Ⅱは増加し、Ⅰ/Ⅱ比は低下する。胃粘膜が萎縮するとPGⅠが低下し、PGⅡは相対的に増加して、Ⅰ/Ⅱ比はさらに低下する。ペプシノゲン検査では、血清PGⅠ値およびⅠ/Ⅱ比をみることで、胃粘膜萎縮度を4段階で判定する。

 胃粘膜の萎縮が進むほど胃がんが発生しやすいことから、人間ドックなどの任意型検診では、ペプシノゲン検査が行われることもある。ただし、これは胃がんの危険因子を評価する検査であり、対策型の胃がん検診にかわるものではない。

[渡邊清高 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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