ホウ化チタン(読み)ホウカチタン

化学辞典 第2版 「ホウ化チタン」の解説

ホウ化チタン
ホウカチタン
titanium boride

】二ホウ化チタン(titanium diboride):TiB2(69.50).二酸化チタン TiO2と三酸化二ホウ素 B2O3との混合物を,Cと加熱還元するか,さらにフッ化カルシウム CaF2,酸化カルシウムCaOを融剤として加えて溶融電解すると得られる.六方晶系.Bは平面六角形が二次元的に連続した黒鉛型構造をなし,その層間にTiが配列している.灰色の金属光沢固体で,カーボランダムより硬度が大きく,高温でも耐酸化性が大きい.密度4.38 g cm-3.耐火材,高温電気伝導体,サーメットに用いられる.[CAS 12045-63-5]【】ホウ化チタン(titanium monoboride):TiB(58.69).金属光沢のある固体.斜方晶系.Bは一次元のジグザグ鎖状.密度5.09 g cm-3.B-B約1.75 Å.分解温度2230 ℃.熱や電気伝導性が金属に近い.[CAS 12007-08-8]【】その他,Ti2B(106.57)は正方晶系.Ti2B5(149.82)は六方晶系.[CAS 12305-68-9:Ti2B]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報