…燃料研究では,研究炉で試験照射した燃料や発電炉で使用した燃料を詳しく調べる照射後試験が大切である。これには,燃焼した燃料は放射能を帯びているので照射後試験施設あるいはホットセルと呼ばれる放射線を遮蔽して調べる施設が必要であり,時間と経費がかかる。日本には軽水炉の燃料集合体を入れることのできる大型のホットセルは二つあって,軽水炉で実際に使用した燃料集合体について詳しい研究が進められている。…
… この施設を利用して,例えば核燃料の照射後試験や放射性標識化合物の合成などの各種の試験,検査,実験が行われる。放射性物質の取扱いは,ホットラボの中に設置されたホットセルhot cellまたはホットケーブhot cave(ホットセルの連合したものを特にさす場合がある)と呼ばれる鉄,鉛,コンクリートなどで遮へいされ,鉛ガラス製の透視窓からマニピュレーターで遠隔操作が行えるように設備された室または箱状の空間の中で行われる。 このような施設は,放射性物質の環境への放出を防止するための排気設備と排水設備および放射線モニターを備えていなければならない。…
※「ホットセル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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