日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホルタ」の意味・わかりやすい解説
ホルタ
ほるた
José Ramos-Horta
(1949― )
東チモールの政治家。東チモールのディリ生まれ。東チモールは16世紀以来ポルトガルの植民地となり、20世紀にはインドネシアに併合されてきた。ホルタは、1974年東チモール独立革命戦線(FRETILIN=フレティリン)の設立に参加。1975年12月のインドネシア武力介入直前に東チモールを脱出し、フレティリン国連代表としてニューヨークに滞在した。1988年、東チモール民族抵抗評議会の設立と同時にフレティリンを離れ、同評議会の共同代表。以来、独立運動のスポークスマンとして、ポルトガルとオーストラリアを往復しながら、東チモールの現状を訴え、国際社会に支援を求めてきた。1996年、東チモールのベロ司教とともに「東チモール紛争の正当で平和的な解決への尽力」という理由でノーベル平和賞を受賞した。2000年より東チモール暫定内閣の閣僚。2002年5月の東チモール民主共和国の独立に伴い初代外相となった。2006年、4~5月に起きた元兵士らの暴動の責任を問われ辞任したアルカティリMarí bim Alkatiri(1949― )にかわり、7月に首相となる。翌2007年の大統領選挙でフレティリン党首ルオロLu-Olo(1954― )を大差で破り当選、5月20日第2代大統領に就任した。2012年3月の大統領選挙に立候補したが落選し、同年5月に退任した。
[編集部]