日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポイントサイト」の意味・わかりやすい解説
ポイントサイト
ぽいんとさいと
金品などと交換できるインターネットポイントを提供するウェブサイト。インターネット上でアンケートに答えたり、ポイントサイトが紹介するオンラインショップやオンラインゲーム、メール広告などのサービスを利用したりすると、利用者に対して所定のポイントが与えられる。蓄積されたポイントが一定の数に達すると、現金や商品券と交換したり、オンラインショップのポイントと等価交換し買い物に利用することができ、お小遣いサイト、換金サイトともよばれる。商品やサービスを提供するスポンサーの広告費で運営されているため、利用者は無料でポイントサービスを利用できる。
ポイントサイトはオンライン決済の増加とともに、クレジット会社が相次いでサービスを開始したことで急増した。これに運輸業界のマイレージサービスや、オンラインショッピングの利用ポイントが相互に交換できるといった利便性が高いサービスも始まり、利用者が増加し続けている。クレディセゾンが運営する永久不滅.com(えいきゅうふめつドットコム)には、通販サイトの楽天市場やアマゾンをはじめ、旅行代理店、メーカーの直販サイトなど、500サイト以上5万店のオンラインショップが加盟している。加盟店で買い物をすれば、通常の買い物で得られるポイントにさらに追加ポイントが上乗せされる仕組みになっている。会員数はおよそ700万人に達する(2012年時点)。
2007年(平成19)にポイントサイトの主力運営会社が集まり、日本インターネットポイント協議会を設立した。ポイントは金券同様の価値をもつため、協議会ではインターネットポイントサービスのガイドラインを設け、ポイント制度の信用維持や不正問題の自主規制に乗り出している。しかし、実際にはポイントサイトの運営に登録などの義務はなく、協議会の参加企業でなければ管理する方法はない。2012年3月には、前年9月まで同協議会参加企業の1社であったネーブルが運営するポイントサイトの「へそクリック」が突然閉鎖するという事態が発生した。閉鎖当初、利用者のポイントは交換に応じないと発表されたが、最終的に期間限定でポイントの下限を設けた現金交換が行われた。ウェブサイトの内側がみえないだけに、利用者自身がポイント発行の条件だけでなく、運営会社や規約を確認することも重要である。
[編集部]