マイヤー(Theodor Mayer)(読み)まいやー(英語表記)Theodor Mayer

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マイヤー(Theodor Mayer)
まいやー
Theodor Mayer
(1883―1972)

ドイツの中世史家。上オーストリアのノイキルヘに生まれる。ウィーン大学の中世史家ドープシュの下で学び、プラハギーセンフライブルク、マールブルク各大学の教授を歴任。有名なドイツ中世史料集『モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ』の編纂(へんさん)所総裁をも務めた。すでに第二次世界大戦前、中世後期のドイツ領邦国家の成立に関連して、いわゆる「開墾自由人」学説を提唱し、学界の注目を受けたが、戦後教職を引退したのちは、「コンスタンツ中世史研究グループ」を組織し、H・ダンネンバウアーなどの学者と協力して、戦前の学説の考え方を中世前期の自由人の問題にまで広げ、「国王自由人」学説を精力的に展開して、ヨーロッパ中世史の研究に新生面を開いた。

[平城照介]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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