マヌイチ川(読み)マヌイチがわ(英語表記)reka Manych

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マヌイチ川」の意味・わかりやすい解説

マヌイチ川
マヌイチがわ
reka Manych

ロシア南西部,北カフカスアゾフ海とカスピ海の間に延びるクママヌイチ凹地を流れる水系。西マヌイチ川,東マヌイチ川とマヌイチグジロ湖をはじめとする多数の湖から成る。西マヌイチ川は全長 219km,流域面積3万 5400km2スタブロポリ丘陵に発し北流するエゴルルイク川の水を受け,凹地西部を北西流してドン川に注ぐ。流域は降雨の少い地域で,おもに融雪水に涵養されるため,春は洪水を起すことが多く,ほかの季節は水量が少なかったが,人造湖やダムが建設されて水量調節が行われるようになり,ドン川との合流点からプロレタルスクまで航行可能となった。東マヌイチ川は全長 141km,流域面積1万 2500km2。同じくスタブロポリ丘陵に発するカラウス川の水を受け,凹地中部を南東流するが,カスピ海沿岸低地西部の湿地帯で消失する。東西両マヌイチ川の間に北西-南東方向に延びるマヌイチグジロ湖は面積 344km2の塩湖で,運河によって西マヌイチ川と連絡している。

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