ルノーFT戦車(読み)ルノーエフティーせんしゃ(その他表記)Renault FT tank

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルノーFT戦車」の意味・わかりやすい解説

ルノーFT戦車
ルノーエフティーせんしゃ
Renault FT tank

フランスが第1次世界大戦中に開発した戦車。車体両側に無限軌道を備え,車体中央に旋回式砲塔を搭載,機関部と乗員室を分離した設計は現代戦車の原型となった。操縦性に優れた軽戦車で海外にも多数輸出され,日本も装備した。主要目は,乗員2,全備重量 7.4t,全長 5m (尾そりを含む) ,最高時速 8km,行動距離 40km,武装 37mm砲1。

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世界大百科事典(旧版)内のルノーFT戦車の言及

【戦車】より

…第1次大戦中にはイギリスのほかフランス,ドイツも戦車を製造し使用したが,当時の戦車の大半は旋回砲塔をもたず,エンジンは乗員室と同じ場所にむきだしで置かれていた。しかし大戦末期の18年に出現したフランスのルノーFT戦車は,全周旋回できる砲塔を車体中央部に取り付け,前部に操縦室,後部にエンジン室を配置するなど,すでに現代戦車の基本的形態を備えていた。第1次大戦当時の対戦車火器については,在来の野戦砲を対戦車火器として使用したり,小銃や機関銃用の徹甲弾を開発装備する程度でまだ本格的なものはなく,数百両の戦車が集中的に使用される状況では,戦車の進攻を阻止するのは困難であった。…

※「ルノーFT戦車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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