レジア(読み)れじあ(英語表記)redia

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レジア」の意味・わかりやすい解説

レジア
れじあ
redia

扁形(へんけい)動物門吸虫綱二生(にせい)亜綱の発育期の幼虫名。中間宿主の貝体内に侵入した幼虫のミラシジウムは変態して袋状のスポロシストになり、さらにスポロシスト体内の胚(はい)細胞群がそれぞれ発育して娘(ろう)スポロシストあるいはレジアになる。娘スポロシストをつくる種類ではレジアを欠く。レジアがスポロシスト体内に充満するとスポロシストの産門を経て、あるいは産門のないものでは体壁が破れて貝の組織内に遊出する。レジアは細長い袋状で、その構造はスポロシストより若干分化し、口、咽頭(いんとう)、棒状の腸管、さらに産門や足状突起を備えるものもある。レジア体内の胚細胞群が発育するとそれぞれセルカリアになるが、ときにはふたたびレジアを形成してからセルカリアになる種類もある。

[町田昌昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android