レジ袋の有料化(読み)れじぶくろのゆうりょうか

知恵蔵 「レジ袋の有料化」の解説

レジ袋の有料化

全国で使われるレジ袋は約305億枚。燃やすと温室効果ガスを出すことや、ごみになることから削減が課題になっている。容器包装リサイクル法改正(2006年)で、一定以上の容器包装を使う事業者は削減計画を作り、国に提出することが定められたことから、イオンなど幾つかのスーパーが有料化に着手した。07年1月、京都市ではイオンが1店舗で有料化を開始、その後、東京都杉並区でサミットストア、仙台市でみやぎ生協など、横浜市で東急ストアユニー、名古屋市緑区ではユニー、イトーヨーカドーなど29店が実施。住民団体がスーパーと協定を結び、行政広報誌で呼びかけ協力する動きもあるが、スーパー側の狙いは、▼有料化でレジ袋を削減し、容器包装リサイクル法の下で払っている多額の負担金を減らす、▼レジ袋の製造費の負担をなくすの2点。一方、西友が独自に買い物袋を買ってもらい、古くなると新しい袋に無料で交換する制度を始めたり、コンビニエンスストアは声かけをしたりと、独自の削減策を採用。しかし、レジ袋をごみ袋の代わりにしている住民は多く、有料化で住民は新たにごみ袋を買わねばならなくなることから、負担が増えるといった問題点も指摘されている。

(杉本裕明 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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