小売店(読み)コウリテン

デジタル大辞泉 「小売店」の意味・読み・例文・類語

こうり‐てん【小売店】

小売りをする店。消費者に直接品物を売る店。「大型小売店

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精選版 日本国語大辞典 「小売店」の意味・読み・例文・類語

こうり‐みせ【小売店】

  1. 〘 名詞 〙こうりてん(小売店)
    1. [初出の実例]「遠方小うり見せより日々さいそく被致」(出典:小津桂窓宛馬琴書簡‐天保六年(1835)一月一一日)
    2. 「ごたごたした千束町の小売店(コウリミセ)暖簾や旗なぞが」(出典:すみだ川(1909)〈永井荷風〉六)

こうり‐てん【小売店】

  1. 〘 名詞 〙 物品の小売をする商店。小売屋。こうりみせ。〔投機市場論(1926)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「小売店」の意味・わかりやすい解説

小売店 (こうりてん)

小売業貨幣の発明とともに始まるといわれるが,人間が経済生活を営むうえで欠くことのできなかったのが,この小売業であった。しかし社会が進歩し生産と文化が発展して人類の生活様式が複雑となるにつれて,この小売業を支える小売店の形態もまた変化し多岐にわたるようになった。近代的小売形態としてまず登場するのは百貨店であり,1860年代のフランス,アメリカ,イギリスなど先進諸国の大都市に出現した。以後の小売形態の革新流通革命がいち早く進行したアメリカで生じてくるが,百貨店に続いて1890年代にはチェーン・ストア通信販売業が出現し,また1930年代には食料品販売の革新的店舗としてスーパーマーケットが登場している。さらに第2次大戦後においても,社会生活の変化にともなって新しい形態の小売店が続々と登場している。チェーン・ストアではボランタリーフランチャイズといったチェーン経営方式の分化が進むとともに,スーパーマーケットにおいても,スーパレットディスカウント・ストア(ディスカウント・ハウス),ボックス・ストアなど,さらにはカタログ店,無人店舗(無店舗販売)なども登場している。一方,このような小売業界の変化に対応して,農業協同組合生活協同組合なども小売業に進出し,農協ストア,生協ストアといった店舗を展開している。日本における小売店の近代化とその発展は明治末の百貨店の出現に始まるが,第2次大戦以前にはさしたる進歩はみられず,戦後の流通革新の時代をまたねばならなかった。今日では,アメリカからのノウ・ハウの積極的な導入の結果,あらゆる形態の小売店が発展している。しかし日本の場合の特徴は,小売店全体の80%が従業員2~4人の零細な独立営業店で占められていることである。こうした事情から流通経費がアメリカはもちろんヨーロッパ諸国と比べてまだ異常に高く,日本の物価水準の高さの原因の一つとされている。
小売
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