ロキ・コンムネス(その他表記)Loci communes theologici

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロキ・コンムネス」の意味・わかりやすい解説

ロキ・コンムネス
Loci communes theologici

神学上の異なるさまざまな主題についての論述を集めたものを意味する。プロテスタント教会では,P.メランヒトンによって最初の教義学書『ロキ・コンムネス』 (1521) が著わされた。この書では,三位一体論,受肉論は避けられ,信仰によって義とされるという点が強調されている。それはルター的福音理解のすぐれた要約といわれている。第2版はイングランド王ヘンリー8世に献呈されたもので,彼自身の聖餐論,自由意志論が現れている。またルター派初期の神学者たちによる教義学書に共通に付加された名称でもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android