法則の辞典 「ヴルフパターン」の解説 ヴルフパターン【Wulff's pattern】 結晶の平衡形は,結晶の体積を一定にしたままで,全表面エネルギーが最小となるような形となる.液体ならば球になるわけであるが,結晶の場合にはそれぞれの面の単位面積当たりの表面自由エネルギー γi は面の方位ごとに異なる.したがって結晶の平衡形は γi の低い面で囲まれた多面体となるはずである.ヴルフはそこで結晶内の一点O(ヴルフ点という)から各結晶表面までの垂直距離を hi とし,その面の表面エネルギーを γi としたとき のような関係式を満たすことで平衡形が定まることを示した.表面エネルギーの違法性が既知であればこの式を満足するように γ の極図形を描くことができる.これが「ヴルフパターン」と呼ばれる. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報 Sponserd by