表面エネルギー(読み)ひょうめんエネルギー(その他表記)surface energy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「表面エネルギー」の意味・わかりやすい解説

表面エネルギー
ひょうめんエネルギー
surface energy

固体液体異種物質と接している表面は常に収縮しようとしている。これに逆らって表面積dA だけ等温的に増加させる仕事 dGdA に比例する。このときの比例定数γが表面張力であり,等温的に表面を単位面積だけ増加させるために必要な仕事である。このとき吸収される熱量 (表面の潜熱) を q とすると,γ+q は表面の全エネルギーの増加を表わし,普通は表面エネルギーと呼ばれる。また,表面張力γは単位面積についての表面ギブズ自由エネルギーの増加になっている。

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世界大百科事典(旧版)内の表面エネルギーの言及

【表面張力】より

… 表面張力は液体内部では等方的に働いている分子間力が,表面ではあまって現れるものであり,温度を一定に保って表面積を単位面積だけ広げるに要する仕事に等しい。このような形で表面に蓄えられると考えられるエネルギーを一般に表面エネルギーと呼ぶ。小さな水滴が球状の形をとったり,シャボン玉が球形になるのも,表面積を小さくして表面エネルギーを極小にする効果と考えられる。…

※「表面エネルギー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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