上口内村(読み)かみくちないむら

日本歴史地名大系 「上口内村」の解説

上口内村
かみくちないむら

[現在地名]北上市口内町くちないちよう

仙台藩領の江刺郡に属し、北上高地西部山間部の小盆地に位置する。西は同郡水押みずおし村・小池こいけ村、東は下口内村、北は盛岡藩領和賀郡浮田うきだ(現東和町)。古くは下口内村と一村で口内村と称した。一五三〇年代頃の熊野山新宮勧進状(熊野速玉大社文書)に「五百文 口内 下総守重員」とみえる。重員は江刺氏の一族で永正年間(一五〇四―二一)の人とされる(北上市史)。天正年中(一五七三―九二)江刺氏の一族口内帯刀が口内村を領有したが、同一八年江刺氏とともに没落した(「江刺氏系図」葛西文書、「口内氏系図」江刺市史)

当地は慶長五年(一六〇〇)までは福岡ふくおか郷といったが、同六年から上口内村と改めたという(安永風土記)。寛永一九年(一六四二)の上口内村検地帳(県立図書館蔵)によれば田方九四町四反余・代一〇三貫三二八文、畑方一〇三町一反余・代二四貫一三文、茶畑五反余・代一貫六六二文、名請人数一三七(うち寺二)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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